次の一手は?
favicon Life is beautiful: Appleの将来について考えてみる
 ではこのSWOT Analysisの結果、私がたどりついた「アップルが打つべき次の一手」はなんだろうか。せっかくなので、「宿題」としてこのエントリーではまだ書かないで置こうと思う。ぜひともコメント欄なりトラックバックなりでの活発な議論をしていただきたい。

ここで私なりの意見を書いていきたい。 iPodは5年半で1億台という驚異的な売り上げを記録し、私たちのライフスタイルに大きな変化をもたらした。
favicon ITmedia News:iPod、売り上げ1億台を突破

iPhoneも、中島さんのいうように「iPhoneが売れているからアプリを作る→面白いアプリが沢山あるからiPhoneを買う」というサイクルにより、今後シェアを拡大していくのは自明だ。

そんな「Appleが狙う次の一手」はなんだろうか?

戦略としては
  • 今あるデバイスへの挑戦(レッドオーシャン)誰も通っていないフロンティアへの挑戦(ブルーオーシャン)
のどちらかであると思うが、私はiTunesとiTunes Storeのイノベーションが鍵を握っていると考える。

それはずばり、AppleTVの再構築ではないだろうか。



ここからは仮説を立てながら進む。

iTunes+PCに蓄積されたユーザーの資産。
音楽や、写真や、動画、PodCastなどそのデータ量はすさまじい。
Appleが狙うのはその膨大なデータを新しいステージに持っていくこと。

いまやiTunesはiPod・iPhoneと同期し、iTunes Storeで音楽やアプリのダウンロードのサポートをする「家の中のデータサーバー」の役割を果たしている。

そして、蓄積されたデータを家の中でも楽しもうというコンセプトで出されたのが、AppleTVだったのだが、泣かず飛ばずの結果しか残せていない。

なぜか?

それは、音楽にせよ、写真にせよ、PodCast、YouTubeにせよ「単方向での楽しみ」しか無かったからだ。
共有したり、プレゼントできれば楽しみの方向が増える。

iPhoneやApp Storeと完全リンクしたら、AppleTVでアプリを楽しめるようになる。
操作はAppleTV本体のタッチパネルでもいいし、iPhoneからのリモートでもいい。

App Storeに最近Skypeが追加された。
AppleTVでSkypeを使えば、家族同士で顔を見ながら会話できる。
AppleTV同士でP2P通信を行えれば、ファイル共有や今までにないSNSのようなサービスを提供できるのではないだろうか。

過去の資産をフル活用でき、まるでテレビを点けるかのように電源を入れると瞬時に立ち上がり、iTunes Store、アプリ、YouTubeなどと連携する。
さらにテレビ番組は自由にセレクトして購入することで、放送時間に縛られることなく視聴できる仕組みにしたり、自分だけのお気に入りチャンネルを作ったりできる。

テレビという「デジタル3種の神器」の1つに挑戦(レッドオーシャン)しながら、今までの概念を完全にぶちこわす挑戦(ブルーオーシャン)でもある。

Appleはコンシューマー界(海)をまっぷたつにし、2つの海の間をモーセのように歩んでいく。
赤も青も両方狙う王手飛車取りが「Appleの次の一手」だと考察してみたがどうでしょうか?

追記:
私は中島さんを梅田さんに匹敵するほどのビジョナリーだと思っており、「おもてなしの経営学」にヒントがあるかもしれないと読み返すとやっぱりあった。

おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書)/
おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由
p61.アップルはApple TVでいったいなにを実現しようとしているのか


本書を読んで知らず知らずのうちに脳の片隅に引っかかっていたものが、この考察につながったのかもしれません。